突然、患者さんから言われた言葉
「お前は俺を治せるのかい?」
実習中に担当させて頂いた患者さんから突然、告げられた言葉です。
この時、私は絶句しました。
当時、私は、実習中でした。
バイザーのお供をして、患者さんの施術をしている際に、バイザーから突然、「ちょっと評価してみてよ」という有難い提案と共に、緊張が極度に達し、四苦八苦したのを覚えています。
そのとき返答した言葉は
答えは残念ながら“NO”です。治せません。
”実習生だし、何にもわからないし、今日あったばかりの人にいきなりこんなこと言われても困る!無力だ‥”と思ったんだと思います。
今、OTとなり、このように文章に残せますが・・・当時はものすごく悩みました。
治せないのであれば、せっかくの貴重な時間を実習で頂いているのに、その人のためにならないのではないか。
それなら学生の私ではなく、バイザーに治療してもらった方が、絶対にその人の為になるのでないか。
じゃぁ私の実習はどうすればいいのか?
その時の私は、情けなさと、バイザーの何らかのフォローを受けて、無い頭を必死で回転させていた(いま思えば当てはめようと)と思います。
今の自分ならどう返答するのか
今、同じ質問を患者さんに問われるとなるとどうでしょうか?
答えは “ ”です。答えらえません。
今の私は色々と思考を巡らせます。
質問自体がどんな意味を持っていたのか。
”治せる”はどんな意味なのか?
- どのような気持ちで言ったのか?
- 実習生に言ったのか、バイザーに言ったのか?
- 叱咤激励でこれから苦悩して立派なOTになれということなのか?
- 直接バイザーに言うのは言いにくいから実習生に伝えたのか?
今では情報が少なく真意を確かめることは出来ませんので、答えは答えられないということになります。
その代わり、実習やその後の積み重ねによって、今では真意を確かめるだけの疑問や巡らせられる思考は培われたと思います。
誰だって治りたい
誰だって治りたい=基に戻りたいと思います。
元々の生活歴があるから、人生を歩んできたからこそ 今があると思います。
その今が脅かされる場面では、治るか、戻れるかが一番気になることだと思います。
当時の私は、何か出来る事はないか考えながら、バイザーのフィードバックを終えた後ももやもやしつつ、しかし日々のレポート、デイリーケース、調査課題に追われて睡眠時間を減らしていたでしょう(うろ覚えですが、確かなのは実習中の余裕は”0”です)
あなたならどうしますか?
その方は大人でした。
私のつたない言葉をどう受け取って頂いたのかわかりませんが、実習最後まで担当として、
そばに居させてくれました。夕暮れ時、蛍光灯の下の病室で“頑張れよ”と言ってくれた言葉は忘れません。もし、担当した方に言われたらあなたならどう答えますか?
「お前は俺を治せるのかい?」

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